シーランチ・コンドミニマムは1965年
チャールズ・ムーアという建築家の設計によりサンフランシスコの北部に建設されました。私の大好きな建築の一つです。荒々しい岩肌の上にそれにも負けないくらいの量感をもった、しかも木造のコンドミニマム。チャールズ・ムーアの中では異質な感じとも思える建築です。
今回、岩城勝手の土地に設計するにあたり、施主さまから「海が見える」土地ですと伺って、真っ先に思い浮かんだのはもちろんシーランチでした。常日頃、秋田杉を縦張りとした外壁は、シーランチに近いものはありますが、屋根は切妻屋根が多いです。今回は屋根を片流れとし、よりシーランチをオマージュしたしつらえとしました。秋田版シーランチといっていただけたら嬉しい限りです。本家のシーランチは庇の出は無くて、マッシブな感じですが、ここは日本の秋田です。降水量の違いに配慮して庇は出してます。サッシも高性能なものなので、印象的にはシーランチと程遠い。だだ、精神としてはリスペクトしております。