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変わるもの、変わらないもの、変えられないもの

家の考え方
一般の方が、家をそろそろ求めようかと思った時、雑誌やSNS、内覧会、展示場などで情報を得ていると思います。特に視覚情報先行の雑誌、SNSなどでは自分の好みや思考にあった物を見つけやすいため、大変便利です。それは、それで良いのですが、問題となるのはその時の本人の思考。ファッションや車であればライフスタイルや流行り、もしくは年齢に応じて変更する事も可能です。若い頃と年を重ねてからとでは、志向もファッションも変わってくるのが普通だと思いますし、成長や成熟と考えるのもよいでしょう、金銭的な部分もあるかもしれません。
一方
家は一度建設するとそう簡単には変更ができないものです。問題なのは、建設時の志向がその後のライフスタイルを決定してしまうこと。もし、変更するとしても莫大な予算をつぎ込む必要があるといった怖さ。見た目で最近こんな感じが流行ってるといった、SNS的思考で家の建設に取り組んでしまうと、流行りが終わったあとや、自分自身の志向が成長したり熟成したとき、なんだか違和感だけが残ることでしょう。もちろんというか私も若い頃と今では思考が変わってきています。ただ、建築の勉強を始めた大学の時からいい建築とは何かを常に自問自答しながら現在まで設計の仕事していますので、当然なが一般の方よりは深慮できていると思います。

変えられないものは、一歩引いて、派手にならないように
派手な服、いつもいつも着れないですが、シンプルな服は長く着れます

また、暖かく明るい場所のほうが、暗くて寒い場所より気持ちがいいといった人間の生物としての摂理
つまりは、予算が限られているのであれば、15年で壊れてしまう設備機器にお金をかけるよりは、暖かさを担保できる断熱をしっかり入れる事が大切

家の形態についても
東洋の島国、温帯気候の中でも東北といった寒冷地に建つ家、最近はゲリラ豪雨もざらにあります。空か降る雨を速やかに地面に到達させるためには、しっかりした勾配のある屋根が理想です。安藤広重の浮世絵にも三角の屋根が連なる絵がたくさんありますが、コーキングなどがなかった当時は自然の摂理にそった形態がつまりはそうだったということでしょう。

これから一生着れる服を選びなさい
これから一生乗る車を選びなさい
と問われたら誰に相談しますか?


10年前に完成した落合の家
現在の志向であらためて見ても耐えられると思いますが、皆さんはどう思われますか
変わるもの、変わらないもの、変えられないもの_e0148212_10272812.jpg

by ihao | 2021-07-10 11:27 | 近況 | Comments(0)

1級建築士のブログ


by IMAI HIROKZU
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